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Monday, September 09, 2013

堀江貴文氏とのやり取りから見える「ニッポンの多数派」の論理

ツイッター上で、ホリエモンこと堀江貴文さんと再びやりとりをした。堀江さんによる僕への悪口ツイート(といって良いと思う:「なんかヤバイすね、この人だんだんと。先鋭化が激しい」)に対して理由を問い質したところ、「ウザい」「粘着質」と言われただけの、それだけでは取るに足りない、しょーもない喧嘩のようにみえるものだったんだが、そのやりとりを下記のごとく総括して下さった方(@HSarabande)がいて、がぜん意味が出てきた。感謝したい。以下、その方の連投。

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想田監督と、堀江がちょっとしたジャブの応酬をしている。こういう事例が、日本の「空気」の本質をついている。堀江が原発オリンピック問題については、長期的ではあるがクリティカルな問題をネグレクトする日本の「空気」を代表する者であり、想田監督は、それに合理的に異を唱えるものである。

堀江は、想田監督の異議を「ウザい」「ヤバい」「なんか怖いっす」と原始的な生理的嫌悪感を述べる言葉でつぶやき、それに対して、多数のフォローワーから、「せっかく涼しくて気持ち良いと思たら、堀江さんが気持ち悪い人と戦っていた」との、同じく生理的嫌悪感に同意するようなコメントが入る。

フォローワーからみると、「堀江軍994120 対 想田軍29650 」であり、堀江が多数派である。使用済み核燃料の問題はあいまいにしてもかまわない、なんでそんな先のことを考えて暗くなっているの、マゾ、キモい、オリンピックも決まったし楽しもうよ、というのが、多数派である。

「これまで安全だし、地震が起きてもたいしたことなかったから、なんで、電源喪失の事なんか考えないといけないの?キモい、左翼」という論理とつながりる。TPPだって、「なんでそんなにクヨクヨするの?牛丼安くなるじゃん。」ぐらいだろう。

クリティカルな欠点を覆い隠したうえでなりたっている、多数派の多幸的な雰囲気、空気、これは、知的ではなく、感情的な論理である。比較的多数の、空気にのって楽しんでいる多数派は、それに水をさされると、感情的嫌悪感で反応してくる。「キモい、怖い、マゾ」であり、排除である。

この知的欠陥を持つ多数派の感情論理=日本的空気(第二次世界大戦敗戦と、原発事故問題の歴史的経緯から、「欠陥」と呼んでも差支えないと判断する)を、いかに少数派が、戦略的に切り崩し、風穴をあけ、より成熟した空気を醸成してゆけるのか。結局は、そういう問題に帰する。

この「知的欠陥を持つ多数派の感情論理」は、子供であれば、いじめ問題に直結する。一人が苦しんでいても、多数が面白ければいいじゃん、なんで、そこに水をさすわけ?となる。一人の苦しみの深さは、ネグレクトされる。それが、今は福島であり、福島や最終処分地の苦悩を代弁しようとする者である。

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これらを受けて、僕は以下のような連投をした。

オリンピックを享受するには、放射能汚染も人々の被害も苦しみも「なかったこと」にしなければならない。安倍首相がIOCで嘘をつかなければならなかった事実そのものが、この命題の正しさを証明している。オリンピックを享受したい大多数の日本人も、これから全力で「なかったこと」にするだろう。

オリンピックを楽しみたい多数派の日本人にとって、放射能汚染や人々の被害が「現在進行形で起きていること」であると重ねて指摘する人間は、おしなべて「ウザい」し「粘着質」である。彼らは自分たちの楽しみや経済的利益を脅かす「ヤバい放射脳」である。

放射能汚染や人々の被害や苦しみを「なかったこと」にしないと、オリンピックは実現しないし、そこから得られる高揚感も楽しみも経済的利益もすべてが台無しになる。五輪招致成功で、日本人の多数派には原発事故を「なかったこと」にすることへの強力なインセンティブが突如生まれたといえる。

みておくがよい。これからマスメディアも原発事故を「なかったこと」にする方向へ強力に動くだろう。なぜなら「あったこと」にすると五輪が台無しになり、そこから得られるはずの広告収入による莫大な利益も失われるから。マスメディアのほとんどが一様に「招致成功バンザイ」なのには、理由がある。

みておくがよい。これから放射能によって被害を被った人々が訴え出ても、彼らは単に無視されるか、ウザくて粘着質な放射脳だと嘲笑されて切り捨てられる圧力が高まる。なぜなら、彼らはオリンピックを成功させたいという日本の多数派の気分と経済的利益を脅かす存在だからである。

みておくがよい。これから原発再稼働や海外へのトップセールスに反対する人々も、単に無視されるか、ウザくて粘着質な放射脳だと嘲笑されて切り捨てられる圧力が高まる。なぜなら、彼らはオリンピックを成功させたいという日本の多数派の気分と経済的利益を脅かす存在だからである。

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アーサー・ビナード氏が今年8月に予言してた。

「実は、東京に、オリンピックが来るんです!!日本政府と僕の母国が、絶対に東京でやらせたいんです。オリンピックが来ることには、大きな意味がある。2020年まで待つのではなく、2013年のこの時期に、「東京に決まりました!」という発表には意味がある。どういう意味かというと、安全宣言!、安全宣言!!このタイミングで、実は、「安全宣言」が必要なんです。今、核のからくりに目覚めている人が増えているんです。多くの人が行動し始めている。日本政府と僕の祖国の核利権が、そこで安全宣言を出して、もう一度、みんなを思考停止状態にして、戦後ず~っとやってきたアンポンタン国民作りを、もう一回再稼働させて、日本人を被曝させながら、みんなをジリジリ殺しながらも、思考停止状態に戻したい。
そこで、一番、日本人がアンポンタンになるのは何かというと、東京オリンピック!!」
http://botibotiikokaaa.seesaa.net/article/374283889.html